民泊(届出・代行・仲介)

住宅宿泊事業法(民泊新法)

(※このページは、平成29年7月6日の時点の情報を基に作成しています。できるだけ最新の情報を記載するように努めておりますが、正確性を保証するものではありません)

住宅宿泊事業法(いわゆる「民泊新法」)が成立し、早くて平成30年1月に施行される予定です。

 

この法律によって、これまで旅館業許可を取得しなければ運営できなかった民泊事業を、簡易な手続きで行うことが可能になります。

 

この法律のポイントは、

1.旅館業許可取得することなく

2.届出という簡易な手続で

3.1年間の宿泊日数180日以下で

4.用途地域に関係なく

民泊事業を行えることにあります。

 

 

もっとも、自治体の条例により、場所を定めて宿泊日数をさらに制限することが可能です。

今後、自治体によって地域の実情を踏まえた規制がなされると考えられます。

 

民泊新法は、大きく分けて「住宅宿泊事業」「住宅宿泊管理業」「住宅宿泊仲介業」の3つに分かれています。

 

 

住宅宿泊事業(届出民泊)

住宅宿泊事業法第3条から、第21条まで、「住宅宿泊事業」として、いわゆる民泊について規定しています。

 

この法律で言う「住宅」とは、

(1)当該家屋内に台所、浴室、便所、洗面設備その他の当該家屋を生活の本拠として使用するために必要なものとして国土交通省令・厚生労働省令で定める設備が設けられていること。

(2)現に人の生活の本拠として使用されている家屋、従前の入居者の賃貸借の期間の満了後新たな入居者の募集が行われている家屋その他の家屋であって、人の居住の用に供されていると認められているものとして国土交通省令・厚生労働省令で定めるものに該当すること。

のいずれにも該当する家屋をいいます(第2条)。

 

ここで言う各省令はまだ明らかではありませんが、恐らく一般的な住宅のイメージでしょう。

 

【届出書類】(第3条第2項、3項)

(1)届出書

(2)住宅図面

(3)誓約書

(4)各省令で定める書類

 

【法定費用】

届出に必要な収入印紙などの法定費用は不要です。

 

【義務】

民泊事業者に対して、以下のような義務が課せられることになります。

・宿泊者の衛生の確保(第5条)

・宿泊者の安全の確保(第6条)

・外国人観光客である宿泊者の対する快適性・利便性の確保(第7条)

・宿泊者名簿の備え付け等(第8条)

・周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な事項の説明(第9条)

・苦情等への対応(第10条)

・住宅宿泊管理業務(代行)の委託(第11条)

・宿泊サービス提供契約の締結の代理等の委託(第12条)

・標識の掲示(第13条)

・都道府県知事への定期報告(第14条)

住宅宿泊管理業(民泊代行)

いわゆる「民泊代行業者」の方は、今後、住宅宿泊管理業務(民泊代行業務)を行う場合には「住宅宿泊管理業」の登録をしなければなりません(第22条1項)。

 

【業務の内容】(第2条第5項)

第5条から第10条までの業務+届出民泊の維持保全業務

衛生確保、安全確保、快適性・利便性の確保、宿泊者名簿、周辺地域の生活環境への悪影響の防止ための説明、苦情等への対応

 

【登録書類】(第23条)

・申請書

・誓約書

・国土交通省令で定める書類

 

【登録免許税】(登録免許税法第6条別表第一142号の3(1)

9万円

 

【更新】(第22条第2項、5項)

5年ごと(更新手数料あり)

 

【義務】

・登録事項の変更届出(第26条第1項)

・廃業等の届出(第28条第1項)

・信義誠実な業務遂行(第29条)

・名義貸しの禁止(第30条)

・誇大広告等の禁止(第31条)

・不登勧誘等の禁止(第32条)

・契約締結前の書面交付(第33条)

・契約締結時の書面交付(第34条)

・丸投げの禁止(第35条)

・第5条から第10条までの義務(第36条)

・証明書の携帯等(第37条)

・帳簿の備付け等(第38条)

・標識の掲示(第39条)

・住宅宿泊事業者(ホスト)への定期報告(第40条)

住宅宿泊仲介業(マッチングサービス)

民泊マッチングサイトなどにみられる民泊仲介業務行う場合には、住宅宿泊仲介業の登録または旅行業登録が必要になります(第46条第1項、第9項)。

 

【業務の内容】(第2条第8項)

(1)宿泊者のために、代理して契約を締結、媒介、取次

(2)住宅宿泊事業者(ホスト)のために、代理して契約を締結、媒介

 

【登録書類】(第47条)

・申請書

・誓約書

・国交省令で定める書類

 

【登録免許税】(登録免許税法別表第一第142号の3(2))

9万円

 

【更新】(第46条第2項、第5項)

5年ごと(更新手数料あり)

 

【義務】

・変更届出(第50条第1項)

・廃業届(第52条第1項)

・信義誠実な業務(第53条)

・名義貸しの禁止(第54条)

・約款の制定と届出(第55条第1項)

・料金の公示等(第56条)

・不登勧誘の禁止(第57条)

・違法行為のあっせんの禁止(第58条)

・契約締結前の書面交付(第59条)

・標識の掲示(第60条)

旅館業許可と届出民泊の比較

 

旅館業許可による民泊と、届出民泊のメリット、デメリットを簡単に比較してみます。

  旅館業法(簡易宿所)に基づく民泊 民泊新法に基づく届出民泊

メリット

・1年365日、日数の制限なく運営できる。

・住宅でない建物(研修施設や店舗など)で許可を取ることで差別化が図りやすい。

・手続きが簡単。

・基本的に用途地域は関係ないなど、開始までのハードルが低い

デメリット ・規制が厳しく許可までのハードルが高い。

・必要に応じて改装工事が必要なため、コストが高くなりがち。

※ただし、今後は旅館業法改正によりフロントの設置がいらなくなるなど基準が緩くなる可能性も。

・年間最大180日までの宿泊しか扱えないうえ、条例によりもっと短くされる可能性がある。

・開始のハードルが低い分、差別化を図りにくく、価格競争になりがち。

 

まだ施行されていない民泊新法ですが、弊所では、

旅館業法の旅館業許可(簡易宿所)を取得して民泊を始めるのか、

民泊新法の届出をして民泊を始めるのか、

どちらが良いのかを、お客様の御要望や目的、建物の現状に合わせてご提案させていただきます。

 

お気軽にご相談ください。