旅館業許可

旅館業許可

 ホテル、旅館、ゲストハウス、民泊をするには、基本的に旅館業の許可を取得する必要があります。(※住宅宿泊事業法が施行された場合には、簡易な手続による民泊運営が可能となる予定です。)

 

 最近では、外国人旅行客の急激な増加により、各地で宿泊施設が足りなくなったり、宿泊料が高騰するようになりました。

 

 世界規模の宿泊施設紹介サイトの人気も相まって、日本でもゲストハウスや民泊(個人の住宅に宿泊させること)が増加していますが、延べ面積100㎡を超える建物やアパートなどの場合は旅館業許可の取得が難しく、現状では違法な状態で運営している民泊が社会問題となっている中、違法民泊の運営者が逮捕されるといった事件が時折報道されています。

 

 民泊を含めた宿泊事業への注目度は年々高まり、無許可営業に対する風当たりもそれに伴い高まっていますので、無許可での旅館業は、以前にも増してリスクが高くなっていると考えるべきです。

 

 弊所では、旅館業許可の取得にあたり、旅館業法や関連する要綱などを理解し、設備の要否などについて行政との適切な協議を行うことで、設備の増設などをできる限りしない形での許可を取得するように心がけています。

 そして、旅館業許可に関連する様々な手続きをサポートし、建築士等の専門家と連携のもと、旅館業許可の取得を代行致します。

 

旅館業許可の種類4つ

 以下の斜体になっている部分は条文の定義の引用で、太字になっている部分は要件を表しています。

 

1.ホテル営業(旅館業法2条1項)

洋式の構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて人を宿泊させる営業で、簡易宿所営業及び下宿営業以外のものをいう。」

 一般的に理解されている「ホテル」というイメージです。「洋式」であるところに特徴があります。

 

2.旅館営業(旅館業法2条2項)
「和式の構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて人を宿泊させる営業で、簡易宿所営業及び下宿営業以外のものをいう。」
 一般的に理解されている「旅館」というイメージです。 「和式」であるところに特徴があります。
 
3.簡易宿所営業(旅館業法2条3項)

宿泊する場所を多数人で共用する構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて人を宿泊させる営業で、下宿営業以外のものをいう。」

 ゲストハウス、民泊といった場合にあたるのが、この「簡易宿所」です。

 

4.下宿営業(旅館業法2条4項)

「施設を設け、一月以上の期間を単位とする宿泊料を受けて人を宿泊させる営業をいう。」

 建物の賃貸借ではない場合で、1ヶ月以上の期間で宿泊料を徴収する、いわゆる「下宿」にあたります。

 

 旅館業の許可を取得する場合、まずは以上4つの種類のいずれにあたるのかを、要件を検討しながら判断します。

許可を要する、共通する3つの要件

 以上4つの種類の旅館業許可がありますが、それぞれに共通する3つの要件があります。

 以下の全てにあてはまる場合は、基本的に旅館業の許可を取得することが必要になります。

 

1.「宿泊料を受けて」

 宿泊料は、いかなる名称であっても、宿泊の対価と判断されれば「宿泊料」にあたることになります。

 

2.「人を宿泊させる」

 そもそも「宿泊」とは、「寝具を使用して前各項の施設を利用すること」(旅館業法2条6号)であり、たとえ本人所有の寝具を持参させても、「寝具を使用して」にあたります。

 また、賃貸借とは違い、そこに生活の本拠が置かれない状態を指すと考えられます。

 

3.「営業」

 「営業」とは、社会性をもって継続反復して行われる行為と考えられますが、年1回程度のイベント時などで一時的に宿泊施設が不足するために地方自治体からの要請がある場合(イベント民泊)には、反復継続とは判断されないという厚労省のガイドラインがあります。

 また、友人・知人を宿泊させる場合は「社会性」にはあたらず、許可は不要と考えられています。厚生労働省民泊サービスと旅館業法に関するQ&A

旅館業法以外にも注意

 旅館業の許可は、旅館業法の設置基準を満たすだけではなく、各自治体の条例、建築基準法、消防法、都市計画法など、旅館業を規制する法令がいくつも関わってきます。

 特に、受付をする帳場(フロント)が必要な場合があるなど、自治体ごとにその設置基準は異なります。

 

 旅館業の許可が必要なのか、旅館業の許可をどうやって取得すればいいのか、弊所で対応させていただきますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

その他

民泊の運営代行を業務とする企業が増えつつあります。

民泊オーナーと代行業者とが、契約を結ぶ際、契約書を取り交わすことで、後のトラブルを回避することが可能となります。

民泊運営代行に関する契約書

 

旅館業法ではなく、住宅宿泊事業法に基づく民泊を代行業者に依頼する場合には、必ず委託契約書を取り交わす必要があります。